
HOME CUT
噂が噂を呼ぶ超絶ターンテーブル・ライヴミックス・ユニット。2DJ&1PAというメンバー構成で、15分のDJライヴ・セットに50枚以上のレコードを使用しエディット/カットアップ/ミックスしてしまうというDJスタイルを披露する3人組。
http://homecut.net/

SPIT
国際的な新世代EDITORについては、かなりの知識と音源を有する国内では数少ないEDITORのひとり。ノートPCとMIDIコントローラーを駆使したリアルタイムによるエディット型DJライブを展開中。
http://e-d-i-t-s.com/
2007年5月 都内某所にて…
Spit(以下S):
「まず、ヨーロッパのエレクトロシーンにおいてエディット色が濃くなるキッカケとなったのは、個人的にはこの2many dj'sによるカイリー・ミノーグのエディット曲だと思うんだけど、どうかな?」
kylie minogue - can't get you out of my head (2 many dj's edit)
HOME CUT(以下H):
「そうだよね。それがキッカケなのか、初期のマッシュアップ作品には、(当時は「ニコイチ」物って呼ばれてたかな?)カイリー物が沢山あった気がするね。」

As Heard on Radio Soulwax pt.2
(※確か、カイリーのエディット曲は隠しトラックなので、CD1曲目を巻き戻さないと聴けなかった筈)
S:
「当時(2000年初頭頃に)出ていたエディット作品[Talkin' All That Jazz (Torti's Old School Of Edits Dub)]等は、80年代のテープ・エディット・スタイルをサンプラーやPCを使いあえてシミュレートしていたのに対し、2 many dj'sのそれは、カットアップのテイストが80's物とは違う印象を受けるんだよね。独自の解釈というか。
細かく言うと、サンプルの頭にサイン波を足した様な感じがニュースクール(オリジナル)というか…。
そして、そのスタイルはsebastiAnやSurkin等による一連のカットアップ作品にも受け継がれている様な気がする。」
BOYS NOIZE - "Don't Believe The Hype" (Surkin mix no. 2) ![]()
Revl9n - "Walking Machine" (Sebastian remix) ![]()
S:
「世間的には、”バスタードポップ界の牽引者”的な印象が強かった2 many dj'sだけど、自分はマッシュアップよりもカットアップに惹かれて聴く様になったタイプなんだよね。」
H:
「なるほど。
ネタうんぬんではなくて、出音そのものに反応したわけだ。
では、少し遠回りしながら、整理してみよう。
90年代後半には、プレフューズを初め、世界同時多発的にカットアップ作品が現れたわけだけど、プレフューズらの曲と80年代のエディットものの最大の違いは、オリジナル曲にエディットまたはカットアップが仕込まれているかどうかだよね。
80年代の曲はB面のリミックスバージョンに精密なエディット処理が施されたわけだ。プレフューズらの曲はオリジナル楽曲にすでにギミックがしこまれている。
つまり、プレフューズらは80年代のエディットサウンドをさらりと内面化していることになるね。ネタうんぬんではなくて感覚的にそういう出音になっていたと。」
S:
「ま~そうかも知れないね。大雑把にまとめちゃうと。
サンプリング音楽の場合、"オリジナル曲"と"既存の曲のエディット"のボーダーラインが曖昧だったりするんだけど。そういう意味では"エディット"の定義付けも必要になって来るかもね。
あと、80年代の物にも例外はあって、オリジナル曲でエディット的手法を使っている曲も有るには有るんだよね。
例えばColourboxのEdit The Dragonっていう曲は、カンフーの効果音とマシンガン音の掛け合いがドラムロールみたいな感じで今聴いてもブッ飛んでてカッコイイ。」

Colourbox (メンバーのYoung兄弟は、M/A/R/R/Sの構成員だったりもする)
http://www.discogs.com/artist/Colourbox
H:
>「バスタードポップ界の牽引者」的な印象が強かった2 many dj's
「これはつまり、文化的な側面からみた場合、もしくは宣伝文句としてそういう紹介のされ方になるけど、作り手としては音そのものに反応するのが正直な話だよね。
そして2 many dj'sの作品は、90年代後半からの渋めなカットアップ系とは違い出音が弾けてる印象はあるよね。これは明らかに違う土壌から来たって感じはする。」
S:
「そうなんだよね。実はこの辺りのが今一番興味あったりして、この対談の焦点にして行こうかなぁと思うんだけど、いかんせん資料が少なくBIG DADDYやGRANDSLAM MAGAZINE以降、エディットに突っ込んだ画期的な雑誌が出ていなかったりでね。
そのわりに、最新のエレクトロ系の12inchにカットアップしまくりの曲があったりするのが面白くて。」

GRANDSLAM MAGAZINE
S:
「話変わるけど、エディットって言葉をもう使いたくなかったりもするんだよね。エディット・カンファレンスのブログで言うのも不謹慎なんだけど…。
まずオンラインのレコード屋とかでも検索し難いし、RE-EDITと被ったりするんでね。むしろカットアップとかの方が検索で引っかかったりするからね。」
H:
「そうだね、確かにエディットっていう言葉で、この現状を説明するには、あまり的確な言葉ではないような気がするね。
一方、USシカゴでは00年以降、Bryan Jonesに代表されるニュースクール・ハウスが台頭してきて、今も数多くの12インチがリリースされているわけだけれども、彼らは概ね、カットアップハウスと形容されているようだね。やはり、エディットハウスとは呼ばれていないね。」
S:
「キタね、カットアップハウス。僕もHOMECUTに教えてもらったんで余り詳しくはないんだけど、あの一連の音作りはBryan Jonesというよりか相方のThe Sound Republicsに代表されるのかな?
いずれにせよシカゴハウスからああいった作品(Jurassic5をカットアップしたハウス等)が出てくるのは新鮮だったね。」
Bryan Jones - Jackmaster Jazz Jockey (The Sound Republic's Jackoff Jamboree remix) ![]()
H:
「ファッションとしては、やはりNEW RAVEって括りが一番新鮮に響くんだろうね。」
S:
「そうだね、Klaxonsに代表されるスキニーデニムに内股な感じのね。
でも、最近ロンドンではもうNEW RAVEファッションは廃れて来ているって記事を読んだな。逆に地味な色合いが流行の兆しとか…。
もっともパリ、ベルリン、ストックホルム辺りは今、NEW RAVEドップリらしいけど。」
![]()
Klaxons
S:
「え~とEDIT CONFERENCE 対談 pt.1、この辺でひと段落したかな?」
H:
「いや、まだ最終兵器が投入されてないね。
Omar Santanaのエディットとレイヴの関係を話さなきゃね。」
S:
「Omar Santana!あのブチギレた感じのエディットが個人的にはラテン・ラスカルズよりも好きだったんだけど、彼のエディットとレイヴの関係って?」
Pt.2へ続く…








